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華やかに駆け抜ける名酒~簸上清酒_七冠馬~
2023.04.28更新
変光星を楽しんで ~四季桜 純米酒 とちぎの星~
お米の袋を彷彿とさせる外観。濃紺の地に瞬く星と、中央に鎮座する栃木県。
インパクト大です。
中の瓶は…お、お米がキラキラ光っている!
削れば無数の光を放つダイヤモンドのようなお米のラベル。こちらの印象も負けていませんね。
栃木県産の酒米「とちぎの星」を全量使った純米酒。
今まで出合った栃木県のお酒の印象は、華やかな香り、淡麗で滑らかな口当たり、果実感のある酸味を感じる。
こんなイメージでした。「とちぎの星」で造られたお酒、いったいどんなお味なんでしょうか。
まず、届いたまま(20℃ほど)でいただきました。お米をしっかり感じます。
黒糖をかじったような甘いコクもクセになります。想定外でしたが、むしろ美味しい。
おすすめの温度帯が、ロック(5℃くらい)、冷やして(10~15℃)、常温(15~20℃)、ぬる燗(30~45℃)とラベルに記載されているので、それぞれいただきます。
まずは「ロック」。キンキンに冷やして、氷を挿したグラスへ注ぐと、飲み口がとてもまろやか。
味の輪郭がしっかりしているので、穏やかなコクと優しい酸味が薄まることなく感じられます。
この飲み方は米々しい日本酒が苦手な方でも飲みやすいのではないかと思います。
夏、ウナギを食べながらロック酒もいいな。
次に少し温度の上がった「冷え」。
米の酸味が開いて華やかな雰囲気に。淡麗で飲みやすい印象ですが、軽すぎず意外と地に足が着いた安定した味わい。生酛好きな方におすすめしたい温度帯。
最後は「ぬる燗」。この味わいがとても華やか。口の中に黒糖のようなコクのある甘さが広がってきます。酸味も華やかで餃子や飲茶にも合いそうです。
温度帯で味の膨らみが涼やかにまとまったり、温かく広がったり、まるで星の大きさが変わる「変光星」のよう。皆さんにとって一番光って感じる飲み方、ぜひ見つけてください。
※変光星…クジラ座オミクロン星に見られる性質で、星の膨張により明るさが変化する