-

-
【よもやまばなし】アッサンブラージュのはなし。
2023.06.09更新
百聞は一見にしかず
<お酒のあてに本をパラパラ>
さほど本好きでない僕がお酒のおつまみになる本をご紹介します。
ま、お酒を飲みながらパラパラめくれる本です。
今月の一冊は
『ヤマザキマリのリスボン日記』(テルマエは一日にして成らず)
ヤマザキマリ

先日、第17回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルに行った。観た映画は「名付
けようのない踊り」。ダンサー田中泯のドキュメンタリー。監督は「メゾン・ド・ヒミコ」「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心。要所要所に山村浩二のアニメーションが入る。
映画は2017年から2019年にかけてポルトガル、パリ、山梨、福島など計33ヶ所で記録
されたもの。公開は2022年。公開時見逃したこの作品を大きなスクリーンでみたくて今
回機会を得た。
踊るシーンはどれもこれも僕の身体の中を掻きむしった。とくにドラマー中村達也との激しいセッション、蜘蛛とのダンス、そしてポルトガルのサンタクルスでの街角、海辺のシーン。
ダンサー近藤良平の作品でポルトガルの街をモチーフにした作品があった。白い壁が舞台一面。マネキンのような女性ダンサー2人。最後にトランクを片手に男が壁を乗り越えて消える。短編映画のようなこの作品を観て僕はダンスをはじめた。
さて今回の本は、『ヤマザキマリのリスボン日記』(テルマエは一日にして成らず)。漫画家ヤマザキさんが2004年から2008年までポルトガルのリスボンで家族と過ごした日々を
綴った日記。サバサバした男前気質のヤマザキさんらしい生活を覗いてるようで楽しい。
家族とのやりとり、近所での出来事、トラブル、仕事上のバタバタ、異文化に接する戸惑いや興奮の連続のポルトガルの暮らしと日本の懐かしい昭和の空気と重なる。他人事なので、不便で面倒な事がいっぱいあるのが読んでいておもしろい。「テルマエ・ロマエ」の古代ローマ人が日本の銭湯から突然現れるシーンは、リスボンでアイロンがけをしている最中に思い浮かんだらしい。
ドキュメンタリーフェスティバルでの映画「名付けようのない踊り」の上映後、アフタ
ートークがあった。田中泯と犬童監督の話が興味深い。40分ぐらい話してたと思う。映画のラスト、サンタクルスの海岸を歩くシーンは高倉健さんみたいに歩いたと、泯さんが茶目っ気たっぷりに喋っていた。この続きは次回に。
著者:𠮷川貴司 Takashi Yoshikawa
映像作家/ダンサー
SSTV,WOWOW(オノ・ヨーコ インタビューなど) で音楽番組、
ザ・ハイロウズ オフィシャル映像をはじめロックバンドのMV,LIVE FILMを監督。
2014年からスターバックス(新宿、有楽町、銀座、人形町、お台場) でダンスパフォーマ
ンス。
2020年田中泯「形の冒険II ムカムカ版」(東京芸術劇場) の舞台に出演。
2022年近藤良平と映像インスタレーション「coffee & rhythm」(かもめブックスギャラ
リー)。
2022年2023年東京ビエンナーレでアートパフォーマンス(大手町、丸の内)
2024年公演「酒蔵が踊る」(金升酒造)
神楽坂在住
*「よもやまばなし」に代わって「百聞は一見にしかず」になりました。






