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【香りに誘われて】「慶 和助」 未体験のご褒美満載
2024.10.10更新
【香りに誘われて】 UNITED ARROWS BOTTLE SHOP
どうして日本酒?
UNITED ARROWS BOTTLE SHOPは、ユナイテッドアローズ原宿本店内1FのUA BARに2021年8月にオープン。一画にある冷蔵庫に、日本酒を中心に国内外からセレクトしたお酒や、定期的に酒蔵などとコラボした企画商品が並ぶ。ファッションのセレクトショップとして感度の高い層に支持を得ているユナイテッドアローズが、どうして日本酒を?という疑問に答えてくださったのは、この企画を立ち上げた鈴木貴至さん。当時の社内新規事業のコンペで、唯一最終審査を通過した。
「クラフトビールにハマっていたんですが、たまたま「仙禽」「風の森」等を飲んでびっくり。それまでは、淡麗辛口みたいな酒のイメージしかなかったのです」。
ここからが始まり。数々の日本酒を体験し、企画を立案したのは入社して11年目の今から4年前のことだった。
今春、株式会社せんきんとのコラボで造った「UAさくら吹雪」は2日で完売。原宿のユナイテッドアローズ店舗の前に100人以上の日本酒を待つ人の行列ができた。
「日本酒の業界って、常に新しい発想で酒造りをされている。洋服を作っていく上の理念として、伝統をリスペクトしつつ、それを突き抜けたアイデアとの融合が大事だよ、というのがあるんですけど、日本酒も本当にそうだなって。数百年の歴史のある酒蔵さんは継続的に酒造りをしつつも、今の食事にあった酒質を考え、常に進化を繰り返されている。酒をシーズンや、気分に合わせる。洋服もコーディネートします。洋服と近い部分が多いと思いました」と鈴木さん。
文化の彩
さらに、日本酒の魅力はと訪ねると「酒は嗜好品じゃないですか、ファッションもそうです。嗜好品こそが人間の文化の彩だと思っているんです。嗜好品というのは誇りをもって商いするところ。そういうものをもっている日本酒は魅力的です」。
本業の洋服の仕事をしながらも、お酒の発注から伝票処理までを一人でこなし、酒蔵には足繁く通い、各蔵とのコラボを実現させていく鈴木さん。今後は取引のある蔵元に店に来ていただき、リアルにお酒の提供をしてみたい、もっと深堀していきたいそうだ。
セレクトショップの酒
酒蔵ではあらゆる作業を体験済み。酒造りをしていると精神が研ぎ澄まされていく気がすると言う。「コラボ酒を造るときには、ファッションと共通する季節感を大切にして、例えば夏酒だったら、リンゴ酸が効いていて爽やかさのある酒、爽やかでも複雑な酒にしたい。アッサンブラージュにも挑戦しています」。
要望を聞いて監修するのは杜氏や蔵元であったりするが、鈴木さんの独特のセンスが見事に酒に反映され、セレクトショップに並ぶべき酒が出来上がっていく。
<店舗情報>
住所:東京都渋谷区神宮前3-28-1 B1F-3F Phone:03-3479-8180
◆UA BAR (1F) Phone: 03-3479-8126 営業時間:12:00~20:00 (営業時間はご確認ください)