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「香りにさそわれて」
2025.08.30更新
「香りにさそわれて」 酒肴 心粋
「浅草橋」の駅からおよそ徒歩2分のところにある「酒肴 心粋」は1年前にオープン。20席程の店で、大勢で来るというよりは、少人数で楽しむのにちょうどいい。店全体に気さくな雰囲気が漂い、一見さんでも入りやすく感じる。

メニューは手書きで、旬の肴と酒が並ぶ。愛媛県真鯛の造り(1280円)、高知県炭火焼タタキ(1380円)、仙台牛サーロイン焼きすき(1枚2480円)、手羽元の唐揚げ(780円)、大根唐揚げ(680円)キウイ大福(680円)と魚、肉からデザートまで。メニューを観てるだけでワクワクしてくる。

「去年の9月17日にオープンしました。日本酒に力を入れた店をやりたいからと店長に言われて、利き酒師の試験を受けました。
ワアワア飲むというより、賑わいながらもゆっくり飲んでいくお客さんが多いです」と話すのは、日本酒の仕入れを任されている本山さん。都内あちこちに置いてあるような銘柄ではない珍しいものを置いている酒屋さんを選び、一升瓶で約20本をローテーションしている。名酒センタは他に置いていない銘柄があるから利用しているそうだ。

最初は、ビールやハイボールを飲む人が多かったけれど、日本酒を置いてあることが知られるようになり、日本酒を飲む人が増えていった。辛口、すっきり、旨味があるとか、バランスをとりながら。味をちょっとでも散らして、お客さんの反応をみる。この文字が男らしいとか、ジャケ買いもあり。今は月で70本位を仕入れるが、月100本を目指している。
お客さまへの日本酒の薦め方を聞くと、
「利き酒師の資格をとるときに、結構細かくこの料理にはこんなお酒が合いますよって教えられましたが、そんなんで飲んでも美味しくないなと思ったので、自分の言葉で伝えるようにしています。苦手なお酒も自分ではあるけど、他の人には合うかもしれない。自分の好みだけを押し付けないようにしてます。ベースでおいてあるお酒はなく、いろいろな酒屋さんに行って、お客様を飽きさせないようにしたい。できるだけ扱ったことのないものや、季節ものとか・・・」

本山さんは、日本酒を飲みだしてから5年の33歳。自分では柑橘感のある現代チックなお酒が好きだという。日本酒の魅力は、米と水だけで、味をあんなに変えられるって面白い。火入れの仕方、搾りの方法によって酒質が変わる。ビールや焼酎とかと比べて遊びがあるところが魅力、と語る。
最近はありがたいことに忙しい分、お客さんのフォローがなおざりになりがちで、もっと酒の説明がうまくできたらなと、努力をしている本山さん。
毎月第一月曜日は日本酒全部半額!という嬉しい情報が飛び出した。1年かけて認知され、日本酒好きが集まってくる。


























