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「香りにさそわれて」秋田にて
2025.06.17更新
「香りにさそわれて」
日本料理 国分寺 おはし
中央線国分寺駅から徒歩5分ほどの場所にある、瀟洒な日本料理店「国分寺おはし」。広いカウンターとテーブル席、個室合わせて16席は、やがて満席となり、愉しい会話が聞こえてくる。

カウンターの中で腕を振るうのは、柿島智さん。奥様であり女将の千重さんとともに店を切り盛りしている。柿島さんは、エコールキュリネール国立(現:辻調理師専門学校 東京)に通った後に料亭に住み込みで就職し、後に蕎麦屋を経て銀座の割烹では8年間腕を磨く。2013年に独立して現店舗の近くに店を構えた。
その時のお客様の縁で、2022年に今の店に移転。もともと料理好きではあったけれど、職人という響きに憧れがあり、大工になるか料理人になるかだと思っていた、という。
奥様と結婚したのは29歳のときで、実は奥様はご主人の高校時代、部活の先輩だった。奥様は大学時代、飲食店でのアルバイト経験からその魅力に惹かれ、「いつか自分の店を持ちたい」と思っていた矢先、ご主人と再会して意気投合し、結婚に至った。

当初の店舗のコンセプトは、「女性が一人で食べながら飲める店」。実際、女性客がひとりでワインを飲みながらくつろぐ姿が見られ、それがとてもこの店の雰囲気に合っていた。カッコイイ!現店舗の1階になってからは、さらに女性客が増えているという。
当初の目標は達成しつつあるが、届けたい想いが変化している。「自分達が自信を持って美味しいと思えるお料理とお飲み物でお客様をお出迎えしたい。そして、女性に限らず当店にお越しいただくことで、ちょっとでも良い時間を過ごしていただけたら嬉しい」と千重さん。
食材は豊洲で仕入れ、料理に旬を取り入れた技が生きる料理の数々。「和食とお出汁とお酒」で、柿島さんはお客様を魅了する。
日本酒選びは千重さんが担当する。選ぶポイントを聞くと「私のなかでは、お酒は嗜好品で、それぞれ好みがあります。だから『この料理にはこれ』というのは取っ払いたいです。
いつものお気に入りはもちろん、今日は冒険してみようかな、というのもあり。基本、日本酒ってそんなに料理を選ばない。それにうちの料理はあまりとがったものがないので、お酒と喧嘩することはありません。
知らない銘柄でお客さんが遊んでくれたらいいなと。もちろん、『これと合うお酒は?』と聞かれたら、答えられる準備はしておきます」と心強い。間口の広い日本酒選びに賛成!お酒を前に会話も弾みそうだ。
- 日本料理 国分寺 おはし
- 〒185-0012東京都国分寺市本町2丁目23-14
- 電話:042-312-2844
- 営業時間:17:00~23:00(最終入店21:00)、日曜日・祝日15:00~22:00(最終入店20:00)
- 定休日:毎週水曜日、第1、第3火曜日