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【香りに誘われて】「慶 和助」 未体験のご褒美満載
2024.10.10更新
【香りに誘われて】 蕎麦泉匠
江戸時代から伝わる日本の粋を存分に堪能
葛飾区は、東京都の北東部で、JR総武線、京成本線、京成金町線、京成成田スカイアクセス線、北総鉄道が利用できるなど、交通利便性は比較的高いエリアで、細田は住宅地と商業地とが混在している。
この地で2022年10月22日、創業20周年を迎えた「蕎麦泉匠」。周辺は比較的静かで、瀟洒な住宅が並ぶ。
大通り沿いに構える「蕎麦泉匠」は、およそ町の蕎麦屋のイメージはなく、スタイリッシュな割烹料理店の様相だ。
「当店のそばは国産の契約栽培玄そばを低速回転で石臼挽きし、風味を強くする為、丸ぬきを割り打粉の部分を取り除いた,最上級の挽きぐるみそば粉を使用いたしております。そばつゆは冷たいそばのための(辛汁)と、温かいそばのための(甘汁)とを丁寧に作り分けております。
特に辛汁は鰹を四番カビまでつけた本枯本節を使用。焙った鰹を冷めないうちに削りあげた本当の「やきぶし」で取った辛汁を、そばといっしょにごゆっくりとご賞味下さい。めしあがる際、辛汁にそばを三分の一ほどつけておめしあがる事をおすすめいたします。(店主)」
メニューを見てまず目に入るのが店主笠原慎二さんの蕎麦への拘り。後にも先にも店主のこの拘りがシンプルに店の看板で、店の全てを物語る。
なるほど、この拘りをぜひ味わいたいと心はやるが、蕎麦と言えば日本酒。まずは粋に「蕎麦前」を楽しもうと、さらにメニューを手繰り酒肴の数々を注文。
日本酒は開店当初からずっと同じ銘柄もあるという。黒牛(和歌山)純米酒730円、笹祝(新潟)特別純米酒730円、天鷹心(栃木)純米大吟醸酒830円、令和(奈良)純米吟醸酒700円、嬉長吟醸(奈良)700円、嬉長大吟醸(奈良)700円。
他ビールやワイン、焼酎、梅酒、あんず酒など酒類も充実している。
そば味噌かまぼこ(550)にまずは新潟の笹祝。この蕎麦みそでちびりちびりと、何杯でもいけそうだ。自家製塩辛(490円)は身体にやさしく、さらに日本酒は進む。
玉子焼き(650円)は甘い味付けだけど、大根おろしでちょうどよい塩梅。「黒牛」を合わせて飲む。「天鷹心」は大吟醸ながら華美な香りはなく、キレのよさがストンと落ち着くところでいかの刺身(650円)、穴子の白焼き(1160円)に彩を添えた。
次、「令和」にいきますか。そろそろ蕎麦を注文する。蕎麦を待つ間、「令和」がいい具合に句読点の役割。
せいろ(820円)の蕎麦を辛汁に三分の一ほどつけてスルスルっと。これこれ。最後はもちろん蕎麦湯。
江戸時代から伝わる日本の粋を存分に堪能。
店主の拘りが詰まった店で、人々は幸せな体験を重ね、この先も「泉匠」は歴史を刻んでいく。
ご馳走様でした。😀
<店舗情報>
住所:東京都葛飾区細田5-10-11 電話:03-5668-837)/ 営業時間11:00~15:00(Lo.14:30)/17:00~21:30(Lo.20:30) 定休日:月曜日・第四火曜日