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「西成でたこフェに遭遇、〆にカレーうどん」
2024.11.30更新
人気ドラマ『孤独のグルメ』原作者である久住昌之さんがふらっと立ち寄ったお店、そこで嗜んだ地酒について気ままにつづります。
「野沢菜の天ぷらに救われた」
2023.07.31
松本に行くと必ずと入る蕎麦屋があった。そこは今度なくなっちゃうそうなんだけど。あえて屋号は書かない。
信州だから、石を投げれば蕎麦屋に当たるほど、蕎麦屋は多い。そしてだいたいどこに入ってもおいしい。
ボクの行く店は、蕎麦は差し置いて、蕎麦前が、つまり酒の肴がおいしかった。ボクがとくに好きだったのは、馬肉の煮込み。これはビールにも酒にもぴったりで、ボクは普通の煮込みより好きだった。
ところが、コロナ禍で、その蕎麦前がすっかり変わった。変わったというか、メニューが極端に少なくなった。これは悲しかった。
ボクの作った曲に、心の悲しみをストレートにぶつけたマイナーブルース「味が落ちた」がある。ライヴでやると必ず大ウケする。大好きな店の味が落ちた、というテーマは大体の人の心に響くようだ。
だけどその蕎麦屋は、味は落ちてない。味は落ちてないけど、肴が減った。これも悲しい。蕎麦がおいしいし、居心地もいいから行くんだけど、入ってビールを頼み、メニューを見ると、悲しくなる。
今年の夏行ったら、コロナが落ち着いてきて、パーテーションもなくなったんだけど、メニューは少ないままだった。
もう行かないかもしれない、と思ったら、閉店、だそうだ。あの馬肉の煮込みとはもう永遠に会えない。と思ったらもっと悲しくなった。
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