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「若狭で「なっぱ煮」に感激した夜」
2024.10.31更新
人気ドラマ『孤独のグルメ』原作者である久住昌之さんがふらっと立ち寄ったお店、そこで嗜んだ地酒について気ままにつづります。
「新幹線の鶴亀と、究極の肴」
2022.11.01
新潟にボクの3人音楽ユニットQUSDAMAで演奏に行った。
その帰り、駅の居酒屋で新幹線の時間まで飲んだ。新潟は、駅の中のチェーン店ですら、肴にオリジナリティがあってうまい。そして酒も当然うまい。
気がついたら発車の時間ギリギリで、慌てて席を立ち、金を払って、楽器を持って走るようにして改札に向かった。
ところが息を切らしてホームに着いたら、まだ1分ぐらいあったので、ホームのキオスクで酒を一人一缶づつ買う。1合のアルミ缶。まだ飲むんか。意地汚い酒飲み。
新潟の酒「鶴亀」だ。
「鶴亀」はまず名前もいいし、字面もいい。そしてこのラベルもオーソドックスでかっこいい。
で、指定席に3人並んで座り、やれやれ間に合ったね、演奏も楽しかったね、とホッとしながら、
「酒しか買えなかったね」
「車内販売あるかな」
「あるでしょう」
「なんでもいいけど、ツマミもちょっとは欲し買ったね」
「そうね、なんか塩っぱいものがちょろっとあればいいんだけどね」
「そうそう、ちょこっとでいいんだけどね」
「うんうん」
と話しながら、アルミ缶の上を覆ってるビニール蓋を開けたら。
そこに、白い粉の入った小さな小袋が。
粗塩でした。
笑った。
なんかちょっと塩っぱいもの、と言ってた、塩そのものが、それだけでちょろっと。
うーん、やられた。笑うしかない。
缶をプシュッと開けて、くぴりとやり、人差し指に塩をつけてぺろりと舐める。
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