「琵琶湖の小さな島で飲んだ」
2025.12.31
二泊三日で滋賀県の取材に行った。滋賀と言ったら琵琶湖だ。二日目が天気予報で雨だったので、晴れている初日に長浜から琵琶湖フェリーに乗ってみることにした。
琵琶湖フェリー
行き先は琵琶湖の北の方にある周囲2kmの小島・竹生島(ちくぶしま)。長浜港から島まで30分。え、そんなにかかるのか。滞在時間90分。それは長いのか短いのか。島の広さがイメージできず、全然見当がつかない。
琵琶湖を船で行くのは初めてだが、今更ながら広い!対岸は遥か彼方。これは本当に内海。大きな湾のようでもある。
12月だが暖かい日で、デッキ席で風を浴びている観光客も多い。そう、観光客がたくさんいたことにも驚いた。こんな冬の時期に琵琶湖の島に行く物好きなんて、自分だけかと思った。
竹生島には宝厳寺と都久夫須麻神社という古い寺社があり、パワースポットとしても有名らしいことを港の待合所で初めて知った。若いカップルや夫婦もの、老人グループと客層は広かった。インバウンドの客はいない。
30分のクルーズは雪を被った伊吹山なども見えて、なかなか楽しくあっという間だった。島の港に着くと、みんな寺などのある方に向かって早足に向かっていった。
ボクは最後に降りて、写真などを撮っていたが、港近くに茶屋を一軒発見した。たぶん島に一軒だけの飲食店だろう。「滋賀おでん」と書いてある。覗いたらガラガラだったのをチャンスだと思い、迷わず入った。
嬉しいことに地酒もある。「竹生島」(辛口)一合を燗してもらい、おでんを頼んだ。好天とはいえ冬だから燗酒がうまい。
おでんは食べたことのない「赤こんにゃく」と「丁子麩」そして玉子のセットだった。赤こんにゃくが固くておいしい。逆に丁子麩は溶けそうに柔らかくて味が染みていた。そこに熱い酒がうまい。
竹生島おでん
一目散にパワースポットに向かった人々を受け流して、最初に茶屋に入った作戦成功だ。90分もあるのだ。時間はあるはず。
竹生島茶屋にて
ストーブもついているが、外気が入ってきて寒いので、茶碗ですする燗酒がこの上なくありがたい。静かだ。どんなに小さく、どんなに陸から近くても、島と名のつく土地には本土と隔離されてゆったりした「島時間」がある。この島のこの茶屋にもそれが流れていた。
一杯の酒をゆっくり飲み、さてと腰を上げて寺に向かった。そしたらいきなり急な階段が140段ほどあり、ちょっとしか飲んでないのに、これがなかなかしんどくて、休み休み登る。
「パワースポット」という言葉は、全国で聴きすぎて正直興味も関心も薄かったが、寺も神社も古くて小さいながら見応えあり、ほほうと感心した。
高いところから見る琵琶湖も美しい。ひと回りして港に戻って、時間はまだ少しあった。観光スポットとしてよくできている。一度行ってみるだけの楽しさはあるので覚えておいたらいいと思う。
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