越乃寒梅新商品「浹（amane）」発表

2022.10.21

10月20日（木）、The Okura Tokyo（旧：ホテルオークラ東京）にて石本酒造株式会社（新潟県）による新商品「越乃寒梅純米吟醸浹（amane）」の発表会が行われた。

「令和の元号には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が産まれ育つ、という意味がこめられおります。だからこそ、今、本業の酒造りを通して、人と人が心を寄せ合いながら、豊かな時間を過ごしていただき、明るい未来を描く、その一助になりたいと強く思います。こうしたことから、新商品は、すべての皆様に優しい気持ちになっていただける。そのことを願い、準備いたしました。蔵元として根底にある想いを皆さまに感じていただけましたら幸いです」と蔵元である石本龍則氏の挨拶から始まった新商品発表会。

蔵元の次には取締役杜氏・竹内伸一氏がコメントし、「越乃寒梅」の４つの酒造りの拘り、そこから生まれた新商品についての説明が続いた。

1、時代が変わっても妥協せず、自分たちが旨いと思う酒を追究し続ける。

2、極めること、頑なであること。越乃寒梅であり続けること。

3、「あ～～旨かった」その一言のために酒を醸す。

4、吟醸造りに拘り、その技を伝承する。

こういった拘りの中から産まれた新商品「浹（amane）」は、広くいきわたる、めぐる、一周する、潤すを意味する。酒を通じて多くの人々が美しく心を寄せ合うことを願い命名した。パケージは爽やかなグリーン。コンセプトは「令和の越乃寒梅」。誰もが等しく日本酒を通じて豊かな時間を過ごしてほしいといった蔵元が描く理想化された世界を具現化するべく誕生した「浹」。しっとりと柔らかで、素直な飲み口を特徴とする。

ターゲットは「郊外に住む働く女性」だ。お酒を飲むのは週に２回位。日本酒は敢えて飲もうとしない。失敗したこともある。そんな女性が「これだったら飲めるね、飲んでみようか」といった機会を提供する酒を目指している。３０～５０歳代の日本酒大好きのビジネスマンが飲んで、「優しくて、柔らかくて、ほっとする」そんな酒だと彼女たちに伝授し、そこからのファンの拡大を期待する。

スペシャルゲストとして登壇した小泉孝太郎氏もそんな女性の背中を押すことになるだろう。幼少の頃から父親が「越乃寒梅」を傾けている姿を見ていて美味しそうに飲むなと感心していたそうで、「越乃寒梅」は長年嗜んでいると話す。新作「浹」の感想を聞くと、「やさしい印象。余韻は米の旨味や甘味がふくよかな感じで残っていく。どんな料理にもあう」とにこやかに語った。

「浹」と料理のマッチングを考案したソムリエの田崎真也氏は、「外観はクリスタルな色調、香りは穏やかな中に上品な米由来の香りがはっきりしていて、上新粉、白玉団子、マスカルポーネチーズのようなフレッシュなミルクのような香りが米の香りと調和している。バナナクリーム、ライチ。桜餅に似た香りがほんのりと感じられる。味わいは、柔らかで優しい印象。アフターフレーバーはクリームを感じるようなまろやかさがあります」と解説を加えた。「浹」にあわせるために田崎氏が提案したものは「卵豆腐雲丹風味」、「トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼ」、「マヨネーズベースの生春巻」。ワインを合わせるのは難しい食材ばかりだそうだ。料理とのペアリングを試みた小泉氏は、今までの概念に捕らわれない、中華だから紹興酒をとか洋食だからワインをではなく、日常生活の中での飲み方、今までにない形で楽しめる「浹」は日本酒頻度少なかった方ももっとぐっと身近に感じられるお酒だと、これから楽しんでいただく方へのメッセージを残した。